自賠責保険と任意保険

自動車保険には、大きく分けて2種類のタイプがあります。必ず加入しなければならない自賠責保険と、自分の意志で加入する任意保険あり、それぞれ補償の範囲や限度額が異なります。

日本では、車の全てに自賠責保険(自動車損害賠償責任保険)への加入が義務付けられています。これは、交通事故の被害者が最低限の補償を受けられるための制度でもあります。

車検の際にも、自賠責保険の加入証明書がなければ受けることができません。法律的な規制もあり、自賠責保険に加入せずに車を運転すると、6ヶ月以下の懲役または5万円以下の罰金となります。

自賠責保険は、被害者に支払われる賠償金の限度額が決まっており、1回の事故で1名につき

死亡	3000万円
重度の後遺障害	4000万円
傷害	120万円

となっております。

1度の事故で何人もの被害者を出した場合は、それぞれにこの限度額が支払われます。また、保険期間中に数回にわたって事故を起こした場合も減額はされません。

しかし、自賠責保険の支払いの対象は事故の被害者であり、事故を起こしたドライバーでは、ありません。また、自賠責保険は物損に関しての補償はなく、あくまで「人」に対する保険となっております。

限度額のある自賠責保険ですが、実際に事故を起こした場合は、この金額では補えないケースが多々あります。死亡事故の場合は、億単位の賠償額であったり、骨折などを伴った傷害事故の場合は、120万円では補えないこともあります。このようなケースを回避するための保険として任意保険という種類の自動車保険があるのです。

また、任意保険は、保険会社やその契約内容によって補償の範囲や限度額などが異なります。